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搾って、つくる。
手間ひまかけた自慢のチーズ。
北川 飛鳥(きたがわ あすか)さんは、むかわ町汐見地区で乳牛など60頭を飼養する父親の毛利松雄さんの育成牛舎を改築し「ASUKAのチーズ工房」を経営している。原料には同牧場で生産した新鮮な生乳を使い、母親の久仁子さんと共に一つひとつ手づくりしている。
自慢の美味しさを“おすそ分けしたい”
それが原点。
飛鳥さんは「酪農あってのチーズづくり。搾って、つくる」と話す。チーズの風味は生乳が左右し、生乳は牛の育て方と牛が食べるえさが決め手となる。「酪農の基本は土、草、牛」だと飛鳥さんは強調する。肥沃な土が栄養価の高い牧草を育て、その牧草を食べる牛からはいい生乳が搾れる。輸入飼料は極力使わず、自ら育てた牧草を中心に与えている。 おいしいチーズづくりは、牛の喜ぶ牧草づくりから始まっていた。
「乳質は、手間のかけ方次第」と飛鳥さん。毎日早朝から牛舎へ行き、掃除やえさやり、搾乳に汗を流す。一頭一頭の健康、栄養管理に気が抜けない。牧場の規模を広げないのは「目が行き届かなくなる」と考えるからだ。 飛鳥さんが「成分の高い乳質」と胸を張る自家生乳の風味は、濃厚で、甘い。何かを足したり引いたりしない自然本来のおいしさが詰まっている。「子どもの頃から、実家の牧場を継ぐだけではなく、乳製品の加工まで手掛けてみたい」という思いが飛鳥さんにはあった。
「友だちに『飛鳥ちゃんちの牛乳っておいしいの?』と聞かれても、衛生的な保管が難しい生乳は、たとえ搾りたてであっても気軽にご近所さんに“おすそわけ”できないんです。両親がこだわりを持って搾った生乳のおいしさをストレートに自慢できない悔しさ、もどかしさがずっとあった。だから、幼いながら『このおいしさをみんなに伝えるためには加工品しかないな』って(笑)。それが、わたしのチーズづくりの原点」。
同じチーズは、二度とつくれない。
だからこそ、ゴールはない。
静内農業高校を卒業し、酪農学園大学食品科学科に進学。講義や実習などを通じて、チーズなど乳製品の加工方法を学んだ。熟成方法や期間、原料乳、気候や風土などの違いで形や風味がまるで変わってくるチーズづくりの面白さに魅せられた。卒業後は、大樹町の半田ファームに3年間勤め、加工品の生産・販売の経験を積んだ。2008年に実家へUターンし、翌年に同工房をオープンさせた。
「自分が納得するまで存分に手間を掛けよう」と一心不乱に情熱を傾け、自分の目指す“生乳のおいしさがそのまま生きるようなチーズ”を形にしていった。飛鳥さんは「なかなか思うようにつくれず、苦しんだこともたくさんあったけど、それもチーズづくりの面白さ。固定化されたレシピがないから、ある意味すべて自分の腕次第」と笑顔で話す。
「目に見えない菌のはたらきによってつくられるチーズは、まさに“生き物”。生きているから変化するし、その日つくった味や香り、食感とまったく同じチーズは、二度とつくることができない。だから、チーズづくりにゴールはないんです。いいものができたら、さらにいいものをと試作を繰り返していく。熟成タイプのチーズなら3カ月後、6カ月後の状態を見て、はじめて結果が現れるので、そこから修正を加えてもその結果がまた3〜6カ月後にしかわからない。商品として完成を目指すには数年単位でチーズづくりを続けていく必要がある。果てしないです(笑)」。
むかわにしかないチーズを作りたい。
現在は10種ほどのチーズを取り扱い、中でもストリングスチーズ(さけるチーズ)は、プレーンだけではなく、むかわ町の特産品を使ったドライトマトやしょうゆ麹を練り込んだ商品もあり、バリエーションに富んでいる。特に、町を代表する味のししゃもを使った「ストリングス・しおかぜ」は人気が高く、リピーターも多い。チーズづくりで魚介を使用するのは世界的にみても難しいとされているが「“地のもの同士”は互いに味や香りを高め合う。むかわ産のチーズとししゃものマリアージュ。ここにしかないチーズを作りたかった」という熱意から、試行錯誤の末に完成させた。
「レンジでチンするカチョカバロフォンデュ」も飛鳥さんのアイデアが詰まった人気商品の一つ。チーズをたっぷり食べられるメニューといえば、スイスを代表する料理・チーズフォンデュだが、本格的につくるには準備や調理がいささか面倒だ。そこで、飛鳥さんは「家族みんなが喜ぶチーズフォンデュを、もっと手軽に楽しんでほしい」と、手順も味付けもグンとシンプルにしたカチョカバロを使った新商品を開発。レンジで温めるだけで、よくのびるチーズが食欲を誘う、チーズフォンデュが完成する。市販のチーズソースでは決して味わえない濃厚なうまみとコクが、色とりどりの野菜などからめる食材のおいしさを引き立てる。使い捨て容器付きで、鍋を洗う手間が省ける工夫も光る。
飛鳥さんは「ただチーズをつくるだけじゃなく、想像やアレンジを重ねながら、新しい味だったりチーズのおいしい食べ方だったり、チーズにこんな楽しみ方もあるのか、という提案をしていきたい」と力強く語る。最近は、さまざまなSNSを通して同工房のことを知る人が増えているという。飛鳥さんは「SNSを活用することで、商品情報だけではなく、どんな人間がどんな場所で、そして、どんな想いを抱いてチーズをつくっているのかを伝えたい」と、原料となる生乳が生産されている牧場の風景やチーズづくりの背景にある家族との暮らしを公開している。「壮観な山並、清らかな河川、澄んだ空気。牛がいて、それを慈しむ酪農家がいること。そんな酪農のある景色も、チーズといっしょにお客さまの食卓に届けたい。チーズ職人として、自然のおいしさをありのまま引き出し、伝え、届けることが、わたしたちの仕事だと思っています」。
「やりたいことはまだまだたくさんある」と笑う飛鳥さん。今は、青カビを使ってメッセージやイラストを浮かび上がらせるホールチーズの試作に力を入れているという。創業から10年を超えた今も、「あえて難しいこと、面倒なこと」を楽しみながら追求していく姿勢は何ひとつ変わらない。
今日も飛鳥さんは牛と向き合い、チーズと向き合う。正直に、まっすぐに。
- 商品名
- 【レンジでチンするカチョカバロフォンデュセット(むかわ町産椎茸パウダー付き)】5,100円(税込・送料込)
フォンデュ用チーズ 3回分(120g x 3個)
北海道産原木乾燥しいたけ100%パウダー 40g瓶詰
【原材料】:生乳・食塩・椎茸 アレルギー:乳
【賞味期限】:冷蔵 チーズフォンデュ 包装から85日/椎茸パウダー 保存状態にも寄りますが、日陰で湿度が低い場所で1年位は持ちます。保管の際は高温多湿での保管は商品の劣化を早めますのでお避け下さい。
【商品説明】:容器が一緒に入っているので電子レンジで簡単に本格「カチョカバロフォンデュ」が食べられるセットです!しいたけパウダーで旨味が増します。熟成チーズのトロトロ熱々を温野菜やパン、ソーセージ等のお好みの具材と一緒にフォンデュしてお召し上がり下さい。残ったしいたけパウダーは様々な料理でご使用いただけます。
【1kgホールチーズ入り バラエティセット(合計1,630g)】10,300円(税込・送料込)
ホールチーズ 1kg/雪の音 160g/はじめのチーズ 100g/カチョカバロ 130g/ストリングス(しおかぜ) 80g/ストリングス(ドライトマト) 80g/ストリングス(プレーン) 80g
【原材料】:生乳・食塩 アレルギー:乳 (ストリング・しおかぜ:生乳、醤油(大豆・小麦を含む)、食塩、本みりん、ししゃも、コンブ アレルギー:乳、小麦、大豆)) (ストリング・ドライトマト:生乳・食塩・ドライトマト アレルギー:乳)
【賞味期限】:冷蔵 ホールチーズ 包装から30日/雪の音 包装から50日/はじめのチーズ 包装から30日/カチョカバロ 包装から85日/ストリング・しおかぜ 包装から42日/ストリング・ドライトマト 包装から45日/ストリング・プレーン 包装から45日
【商品説明】:大人気の1kgホールチーズや、さけるチーズにダシ醤油に漬け込んだ北海道産本ししゃもを粉末にしてねり込んだむかわ町ならではの贅沢なチーズなど、ASUKAのチーズ工房の人気商品をセットにしました。
- 注意点
- 商品写真はできる限り実物の色に近づけるよう努めておりますが、 ご利用のモニター設定や、お部屋の照明等により実際の商品と色味が異なる場合がございます。 実際の商品とは仕様や加工、サイズ等が若干異なる場合もございます。予めご了承ください。
年末年始や大型連休は、交通渋滞等により、商品の配達に遅れが生じる可能性がございます。